妊娠線とは、妊娠によって大きくなったお腹に皮膚の伸縮がついていけず、真皮が避けてしまった状態のことをさします。
また、妊娠によって皮膚の色素が濃くなることから、お腹の中心部にある正中線が濃く、目立つようになった状態を妊娠線とよぶこともあります。
問題になるのは妊娠線
正中線は人間だけでなく、動物にもあるものですが、普段は目でみて確認できない場合が多いようです。妊娠を機に、黒ずんだように目立ってくることもありますが、出産後まもなく元通りの目立たない状態になる場合がほとんどですので気にする必要はありません。
問題は、お腹が大きくなることによって皮膚の伸縮がついてゆけず、皮下組織が避けた状態になってできてしまった妊娠線です。できてしまったばかりの状態では、赤黒く目立つこともありますが、痛みはほとんどありません。
かゆみが特徴とも言われている
しかしかゆみを感じる方は少なくないようです。
かゆみは皮膚がひきつれた状態が引き起こしていることが考えられますが、かゆみにまかせて掻き毟ってしまうとなおさら妊娠線を増やしてしまうこともありますので注意が必要です。
産後から数ヶ月、もしくは数年が経過すると赤黒い色は目立たなくなり、皮膚にうっすらとしろっぽい線が見える程度になりますが、トラブルのない部分の肌と比較すると、やはり目立たないとは言い難い状態です。
できてしまった妊娠線を気にされる女性は非常に多く、妊娠線を消す方法を探したことがあるという方もいらっしゃるでしょう。
妊娠線の仕組み
妊娠線の仕組みは、成長期に見られる成長線や、体重が急激に増減した際にできてしまう線も同じです。ですから、同じようなトラブルは女性だけなく、男性にも起こりうるのです。
現在妊娠線を消す方法は、自宅でできるケアには存在しないと言われています。
妊娠線ができてしまった箇所の皮膚を移植するなど医療的な措置以外に、裂けてしまった真皮を元通りにする方法はなく、目立たなくすることが精いっぱいの方法なのです。
そのため、妊娠線を消す方法を探すよりも、妊娠線をできない状態を心がけることが大切なのです。
妊娠線ができる仕組みは、体重増加や腹囲が急激にサイズアップしてしまうことにありますが、妊娠中はこれを避けることは不可能です。
赤ちゃんの成長とともに、腹囲も大きくなってくることは致し方のないことですが、妊娠中の体重管理や保湿ケアは大きな役割を果たします。
妊娠線を予防するクリームの使用も有効で、朝晩のケアなど継続して使うことが大切です。