赤ちゃんの成長や妊娠の経過には関係ないものの、できるだけできないでほしいと願うものは「妊娠線」です。では一体どのようなものなのでしょうか。

なぜ妊娠線ができるの?

これは妊婦さんのお腹やお尻、胸などにあらわれる線ですが、急激に大きくなるお腹や胸に皮膚がついていかれずに裂けてしまった状態なのです。

皮膚の一番表側にある表皮は伸縮性があるので体の成長に合わせて伸びることが出来るのですが、その下の真皮や皮下組織は伸縮性があまりないため組織が裂けてしまいます
妊娠線が赤紫色をしているのは皮下組織が裂けているためなのです。

予防対策はどうする?いつから?

予防としては、まずは肌の乾燥を防ぐことが大切です。乾燥した肌は裂けやすくなるため、しっかりと保湿をすることが大切です。

ケア商品はクリームやオイルで保湿ケアをすることが好ましいですが、ただ単に塗るのではなく、血行を促進しながら塗りこむことで浸透性が高くなるのでお風呂上りにマッサージをしながら塗りこむのが最も有効です。

また、市販の妊娠線予防クリームは無添加の高品質な製品が多いため、一般のボディクリームに比べると価格が高めです。しかし、だからといってケチって少量しか塗らないと効果をしっかりと得ることが出来ないので、お値段との相談ですが、たっぷりと使えるような商品を選ぶことも大切です。

ケアをいつから始めればよいのかというと、妊娠線ができやすいのは妊娠中期~後期で、多くの人は妊娠後期ですが、早い人だと妊娠4~5ケ月からでき始めます

そのため、妊娠がわかったらすぐに保湿ケアを初めて、できるだけ肌をしなやかな状態に保っておくとお腹が大きくなっても妊娠線は出来づらいので、できるだけ早くからケアを始めることが推奨されます。

体重管理も大事

妊娠線は急激に体が大きくなることでできてしまうので、妊娠中の体重管理も大切です。
最近の産婦人科では妊婦の体重管理には厳しい傾向がありますが、あまり急激に太ってしまうとそれだけ皮膚の伸びがついて行くのが大変になるので裂傷ができやすくなります

体重が増えていると感じた場合は、いつもよりも食事を気をつける、ウォーキングなどで軽い運動をするようにするなど、産科医と相談の上で体重管理をしっかりと行うことも大切です。

妊婦さんは誰しもお腹がかなり大きくなりますが、全ての人に妊娠線ができるわけではありません。体質としてできやすい人とそうでない人がいますが、早めのケアで予防はできるので、できるだけ早くから保湿ケアをすることが大切です。